ペットロスとは?
一般にはあまりよく知られていない言葉だと思います。
ペットロスをそのまま訳すと、「ペットを失う」と言うことですが、実際には愛する動物を失った飼い主の悲しみを表現した言葉として使われています。
あらためてこの言葉を使おうとすると抵抗のある方もあるかと思いますが、あえてペットロスと使わせていただきます。
ペットと人間の関わり合いはとても深いもので、日本でも縄文時代の遺跡にペットを飼っていた跡が残っています。しかし動物を飼うということに関して、大きく三つに分けることが出来ます。
一つ目は人間が食料を目的とした飼育として取り上げられるのが家畜、二つ目は人間が農林業の作業用に飼っていた牛馬などの
動物、そして、三つ目に上げられるのが家庭で飼われている
犬猫を代表とする動物で一般的にはこれをペットといいます。
いま一つ目、二つ目に上げた動物に関しては産業として成り立ちペットロスを考える上では却って考え方が複雑になってしまうのであえて取り上げません。
それでは、三つ目に上げた家庭で飼われている動物たち、いわゆるペットについて考えてみましょう。
人間が動物を使役動物(作業用動物、飼育動物)としてではなく愛玩動物あるいは伴侶動物(コンパニオン・アニマル)として共に生活するようになったのは世界的に紀元前のことであるとされています。
その当時の人々たちも愛する動物を失ったときには私達と同じように悲しみを経験したと想像されますが定かではありません。
ではなぜ最近になってペットが盛んに飼われるようになってきたのでしょうか。
このペットブームの背景として、社会において人間が感じる孤独感や分離感に対する欲求、ストレスの解消、仲間を求める安心感を満たしてくれるのが伴侶動物(コンパニオン・アニマル)です。
実際におおくの人々が動物との良い関係を持つことにより身体的にも精神的にも恩恵を得ていることがよく分かります。
そして家族の一員として迎えられた動物たちは、家族と共に寝起きを共にし、外出から私たちが帰れば喜んで迎えてくれ、誰にも言えない愚痴や悩みを文句を言わずに聞いてくれ、寂しい時や悲しい時には常に寄り添ってくれるそんな存在です。
ですから、「一人住まい人たち」のかけがえのない家族であったり、老夫婦の話し相手であったりして大切な存在であるのです。
以上これらのことを考えると、ペットたちは私たちに非常に密接な存在になっています。
当然ペットを失ったときは深い悲しみを経験する人も多いと思います。しかし、ペットロスに対するサポートは始まったばかりの分野です。
今、一番大切なことは飼い主自身がペットロスを正しく理解すると共により多くの人にペットロスを知ってもらうことです。